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コンクリート診断士の更新2

今日ふと思い出して、コンクリート診断士の更新書類(調査報告書A)を提出しました。昨年11月に案内が届いて、2/1〜2/29が提出期間だと書かれていたのを見たときから、忘れそうだと思っていましたが、やはりすっかり忘れていました。よく思い出したものです。
提出自体は、コンクリート工学協会のホームページからできるのでたいへん便利です。
以前にもこのブログでご紹介したように、この調査報告書は公開されるので、守秘義務を侵さないないようにすることが求められています。これって結構難しい要求ですね。公務員の場合、業務上知り得たことを漏らしてはならないということになっているので、たいていのものは守秘義務に引っかかってしまってまともに書けないような気がします。
という事情もあって、テーマa「実務経験」ではなく、テーマb「講習会への参加報告」を選びました。ちなみに、テーマcは「居住地域で見かける構造物の調査報告」となっています。提出期限があと数カ月先だったら、きっとテーマcを選んだと思いますが、これは次回の楽しみにとっておくことにしましょう。
というわけで、「講習会への参加報告」について書いた調査報告書をご紹介いたします。


表題:道路橋の維持管理に関する講習会に参加して 〜維持管理に関する問題の提起〜

1. はじめに
平成19年9月、橋の崩落事故が相次いで発生していた時期に開催された、社団法人日本道路協会(以下、協会)が主催する道路橋の維持管理に関する講習会に参加した。この講習会を通じて考えさせられた問題点について私見を述べる。

2. 相次ぐ橋の崩落事故と橋梁維持管理の現状
8月にミネソタ州ミネアポリスで、ミシシッピ川に架かるトラス橋が崩落した。6月には国道23号の木曽川大橋(下路式トラス橋)の斜材が床版を貫通する部分で腐食し、破断していることが確認された。中国でも橋の崩落が相次いで4件発生した。
木曽川大橋の斜材破断を受けて国土交通省(以下、国交省)が行なった緊急点検では、11橋で斜材や垂直材の床版貫通部に腐食が見つかった。そのうちの本荘大橋では、幸いにして落橋には至らなかったが、警察との通行止め協議中に斜材が破断するということが発生した。
また、同時期に行われた橋梁点検の実態調査では、次の事実が明らかになった。

 ・福岡県など7県と、市町村の9割で橋梁定期点検が実施されていないこと
 ・1橋当たりの年間維持修繕費は、村2万円、町7万円、市8万円、政令指定都市81万円、
  都道府県69万円で、市町村の維持修繕予算が著しく不足していること
 ・土木技術者が一人もいない市町村は、全国1,787市町村のうち479(27%)あること

このように、直轄国道や海外に端を発した橋梁維持管理の問題であるが、最も深刻な状況にあるのは地方自治体(特に市町村)であることが浮き彫りになった。予算も技術者も不足しているなか、建設以来一度も点検されていない多くの橋が供用され続けている。このようななか、国交省は、今後市町村にも橋梁定期点検を実施するように求めていくことを公表した。これから市町村がどう行動していくのか。国は財政面、人材面でどのようにサポートしていくのか。実効性のある対応を期待したい。

3. 橋梁定期点検はこのままでいいのか
なぜ、定期点検されている橋で、斜材が破断するまで損傷を見つけられなかったのか。
下路式橋梁の斜材や垂直材の床版貫通部で発生する腐食は、古くからよく知られている問題である。それにもかかわらず破断するまで見つからなかったのは、点検要領あるいは橋梁点検のやり方に欠陥があるからである。
橋梁点検要領は、昭和63年に制定され、平成16年に改正された。対象は国が直轄管理する橋(以下、直轄橋梁)に限定されており、自治体への拘束力はない。旧要領による定期点検は10年ごとに実施することと定められていたが、新要領では5年ごとの実施に改められた。対象橋梁のほとんどが1回は点検され、平均3回程度点検がされているのが現状であろう。
現状では、直轄橋梁の点検は橋梁点検講習を受講した者が実施しなければならないという運用をされており、点検できる者の絶対数が不足している。一方で、コンクリート診断士や土木学会認定技術者(メンテナンス)など、調査、診断、補修・補強に関する高度な専門技術を有する技術者も増えているが、あまり活用されていないのが実情である。人材活用においても改善すべき点があるといえる。
点検方法にも問題がある。床版を貫通している部分を含む大気中部が大半を占める1本の斜材につき1つの損傷度判定をつける。そのため、床版貫通部をよく視なくても損傷度判定をつけられる。こうして重大な損傷が見落とされるのである。画一的な点検シートは、データを整理したり、管理したりしていく上で便利であるが、重大な損傷を見落としてしまっては本末転倒である。この講習会でも高力ボルトの遅れ破壊、鋼橋の疲労亀裂、鋼製橋脚隅角部の亀裂、RC床版の疲労損傷、PCT桁の間詰部ひび割れ、アルカリ骨材反応、塩害、中性化などの損傷の特徴を紹介されていたが、それを合理的かつ確実にチェックできる橋梁点検でなければ、損傷の特徴を明らかにした意味がない。

4. 15m未満の橋は安全なのか
国交省の資料によれば、H11での直轄国道の15m以上の橋梁延長は約1,100km、都道府県管理は約3,600km、市町村管理は約2,700kmとなっている。15m未満の橋梁延長について整理されたものはないが、15m未満の橋を多く抱えているのは疑いなく市町村である。当然、国と市町村では維持管理のやり方も変わってくる。しかし、市町村向けの維持管理手法はだれも研究していないのではないか。橋梁点検を行なったことがない市町村の道路管理者は、橋梁に関する専門知識も不足しているだろう。
写真-1は、市町村が管理する15m未満の橋の補強工事の際に撮影したものである。床版の抜け落ちが発生したために行った工事であったが、床版を撤去してみると主桁(H形鋼)の腐食が著しく、上フランジがほとんどなくなっていることがわかったものである。この橋では床版抜け落ちが先に発生したため、橋が崩落する前に主桁の損傷を発見することができ、大事に至らなかったが、床版がもう少し持ちこたえていたら、橋が崩落していたかもしれない。
15m未満の橋は、直轄国道でも点検されていない。本当に点検しなくてよいのだろうか。予算上の問題から15m未満の橋までは点検することができないと言っていてよいのだろうか。発注者が日常のパトロールにおいて、そうしたことを踏まえて危機感を持って構造物を視ているだろうか。大きな構造物の点検は委託によって対処できても、小さな構造物の点検は発注者の目だけが頼りなのである。

5. 維持管理の方向性
講習会の冒頭に、「補修・補強分野は新設橋梁よりも創意工夫の余地が大きい」という話があった。私もこの意見に賛同する。しかし、補修・補強関係の調査、設計、工事は、新設橋梁のそれに比べて個々の発注額も市場規模も小さい。およそ1桁違うだろう。そのため、ライフサイクルコストや予防保全といった言葉も浸透し、維持管理の重要性が一定の理解を得られた今日でも、橋梁技術者の多くが新設橋梁に携わっており、補修・補強分野の技術者は層が薄いと感じる。国が補修・補強分野の重要性を認識しているなら、それ相応の政策を示していく必要があるのではないか。
例えば、米国の土木学会は、「ガソリン税を引き上げて、橋を維持管理する資金を緊急に確保すべき」との提言を発表した。日本では逆にガソリン税の減税や道路特定財源の一般財源化が議論されているところである。ちなみに、ミネアポリスの橋梁復旧には約300億円を投じて架け替えることが決まったが、米国には危険とされる橋が15万橋以上あり、22兆円必要との試算が出ている。これを対岸の火と傍観していてよいのだろうか。
イマジン * 建設分野 * 23:29 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

土木学会上級、一級技術者の続報

土木学会HPにこんな記事が掲載されました。
正直言ってガッカリしました。
もう少し誠実な対応をしないと、土木学会は会員からも見放されてしまうと思います。
二級、一級、上級の各資格間に、5年の実務経験を積むことを条件だとしてきたものを、昨年は何の説明もなく、上級技術者試験に関して実務経験12年以上(目安)で受験資格を与える暫定期間を延長しましたが、こんどはそれを永久に暫定期間を延長するということになりました。
今までの説明は何だったのか、それを信じて今までにこの資格に挑戦してきた者(土木学会員)に対してどういうつもりでいるのか理解できません。
土木学会も天下りの受け皿になり下がったのでしょうか。
ああ、これ以上書く気にならんので、今日はおしまい。
イマジン * 建設分野 * 23:58 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

上級、一級技術者の実務コース新設&発注者支援要件に

今日の建設通信新聞の一面トップに こんな記事がでています。
驚きました。
昨年9月21日にこうしたことが議論されていることが紹介されていましたが、こんなに早く実施されるとは思いませんでした。


●平成20年1月22日建設通信新聞の1面トップ記事の抜粋

◆認定技術者制度の上級,一級に実務コース/土木学会,国交省

 土木学会(石井弓夫会長)は21日、認定技術者制度の上級、一級技術者資格に経験能力を審査する実務コースを新設すると公表した。非会員にも門戸を開き、実務経験とその能力を申請書類と面接で審査する。発注者支援業務に携わる、信頼できる技術者を育成・選定するのが狙いで、実務コースの詳細は4月の理事会で決定し、今冬に試験を実施する。この動きを踏まえ、国土交通省では、発注者支援業務の応募要件として土木学会上級、一級技術者を設定する方針だ。

 一般競争入札や総合評価方式の拡大で、発注者の事務作業が増加する中、これまで建設弘済会と随意契約していた国交省の発注者支援業務が企画競争に移行し、同業務に携わる技術者の育成・選定が喫緊の課題となっている。こういった状況を踏まえ、土木学会は、認定技術者資格制度を見直し、経験能力を問う実務コースを上級、一級技術者資格に新設する。

 現行の筆記試験を中心とした審査コースとは別途に実施し、経験能力に焦点を当てる。土木学会は「従来の実用資格が必要な能力を満たしていることを認証する『ライセンス』であるのに対して、経験能力の質を保証する『クオリフィケーション』である」と説明している。

 実用コースの新設に合わせて、認定要件も緩和し、特別上級技術者資格以外は、非会員にも資格認定証を交付する。試験の実施時期は従来のコースに比べ遅れるが、4月の理事会で承認後、今夏に試験要領を決定し、今秋に募集を始め、今冬に試験、2009年3月に合格者を発表する予定だ。

 国交省は、この動向を踏まえ、実務コースで認定された上級、一級技術者の普及状況をにらみながら、土木工事の積算支援業務、技術審査業務、技術アドバイザリー業務といった発注者支援業務の応募要件の中に設定していく考えだ。

 認定技術者資格制度は、土木技術者の倫理観と専門的能力を客観的に評価し、それを社会に責任を持って明示するため、01年度に創設した。実務経験などに応じて特別上級、上級、一級、二級技術者の4つの階層に分かれ、特別上級技術者以外は非会員でも受験できるが、資格認定証の交付は会員に限定している。



イマジン * 建設分野 * 21:17 * comments(3) * trackbacks(0) * - -

ミネアポリスの橋崩落は設計ミスが原因

asahi.comの記事によればミネアポリスの橋崩落事故の原因は、ガセットプレートの厚さを半分にしてしまったという設計ミスだとのことです。
板厚1インチ必要なところ0.5インチとしていたということですので、日本の設計と同じように安全率が1.7程度であれば、常時(活荷重満載時)で降伏を超える可能性があったということですね。
しかし、私の経験では、実際の橋で応力度を計測すると静荷重載荷でも理論値どおりの応力度は発生せず、せいぜい半分くらいということが普通です。たぶん、この橋も実際に最大荷重が作用した場合でも降伏まではいかないと思います。
この橋梁はよく渋滞していたらしいので、活荷重が満載になったこともあるでしょう。しかし、その時に(ガセットが)降伏を超えて崩壊するということが起こらずに、長期間供用して疲労亀裂が進展して崩落したのでしょうから、この橋でも静的な耐荷力は十分にあったのでしょう。
静的な耐荷力が十分にあっても落橋してしまう・・・これが、疲労破壊の恐ろしさですね。

日本の橋梁でも古いものを補強するかどうかを考えるときに、机上で現在の設計基準にしたがって応力度を計算すれば、かならず応力度超過となります。ミネアポリスの橋のように2倍超過することもあるでしょう。
そんなときにどうするかというと、実際の橋にひずみゲージをつけて、応力度を計測します。そして、実際に発生している応力度から現行基準の設計荷重が作用した場合でも応力度超過しないことが確認されれば、無補強でそのまま供用し続けてよいと判断することになっています。
そんな橋が崩落したら・・・これは設計ミスではなくて、判断ミスですね。橋梁の診断を行う技術者はこういったことをよく考えておかなければなりません。
供用荷重照査や応力頻度測定の要領どおりに実施して判断していれば、仮に落橋しても責任がかかってくることはないかもしれませんが、ミネアポリスのガセットのようなところにひずみゲージをつけるでしょうか。ガセットのような応力集中や変化が著しいところでは、ゲージを貼る場所が数cm変わるだけで、応力度は相当に変わるのではないでしょうか。そういうこともありますし、限られた点を計測して全体の安全性を判断することの難しさをよく認識しておく必要がありますね。
イマジン * 建設分野 * 23:33 * comments(2) * trackbacks(0) * - -

コンクリート診断士の更新

昨日、日本コンクリート工学協会(JCI)からコンクリート診断士の更新手続きに関する書類が郵送されてきました。
2008年9月に予定されている診断士研修会に出席することが登録更新の条件になっていて、この研修会に出席するには調査報告書Aというものを提出しなければならないということです。そして、この調査報告書Aを掲載したCD-ROM版報告書が研修者全員に配布されるそうです。
研修受講料は5,250円、登録更新料は6,500円で、研修会の内容は、コンクリート診断技術に関する特別講演と調査報告書に基づく具体事例に関する講演と書かれています。結構、面白そうですね。
受講料はこのCD代ということなんでしょうか。同期合格が多いほど、このCDに収録されている論文が多いことになるので、お得な感じがしますね。それと、「コンクリート診断技術’08」も欲しいですね。別途販売だと思いますが。

なかなか紹介する機会もないと思いますので、この診断士更新の調査報告書Aというものについて、ご紹介します。
詳細は、JCIのHPにも掲載されています。A4版2ページ(40字×40行)、Acrobat Distillerでフォント埋め込みを使用して変換したPDFファイルで提出することになっています。内容は、「コンクリート診断士の業務として相応しいと考えられる業務経験」を記述することとなっていますが、適当な業務に携わる機会が得られなかった者は、学協会主催の講習会等の参加報告、または近所のコンクリート構造物の目視調査報告でもよいこととなっています。面白いですね。ただし、著作権は、JCIに委譲されることに同意しなければならず、守秘義務等に注意するように書かれています。
イマジン * 建設分野 * 22:52 * comments(2) * trackbacks(0) * - -

返り討ち

土木学会上級技術者試験の筆記試験結果通知が今日届きました。
結果は不合格。リベンジは果たせませんでした。
やはり難しい試験ですね。

●試験概要
筆記試験を受けたときのブログで紹介しましたが、受験資格は実務経験12年以上(目安)で、試験概要は次のようになっています。
10:00〜11:30(1.5時間) 共通問題 2000字*1題 技術者倫理に関する記述式問題
13:00〜14:30(1.5時間) 専門問題(副分野) 2000字*1題 副分野に関する記述式問題
15:00〜18:00(3.0時間) 専門問題(主分野) 2000字*2題 主分野に関する記述式問題

●合格基準
次の両項目を満足した場合に合格となります。
1. 専門問題(主分野)の得点合計が70%以上であること。
2. 専門分野(主分野)、専門問題(副分野)、共通問題の得点合計が70%以上であること。

●試験問題
試験問題はすべて土木学会HPに公開されています。
私が受けたのは、主分野:メンテナンス副分野:鋼・コンクリートです。

専門問題(主分野:メンテナンス)
C8-1 近年、大きな事故が発生した後に、その設備の維持管理が不十分であったことが明らかになるなど、企業のコンプライアンス(法令順守)が大きな問題となってきている。その一方で、構造物の維持管理において診断から対策までの高度な技術と適切な費用が必要であるにも関わらず,必ずしも十分な技術者や費用が割り当てられないケースがみられる。
あなたが構造物の維持管理の責任者であるとして、以下の設問に答えなさい。
(1) 想定される維持管理上の問題点を3つ挙げなさい。
(2) その問題点に対して、どのように対応すべきか、それぞれ100字程度で述べなさい。
(3) その対応の妥当性に関して説明しなさい。
C8-2 社会資本のメンテナンスを行う上で、ライフサイクルマネジメント(LCM)の考えを取り入れることが重要となってきている。その一方で、LCMを実務に取り入れるための課題も残っている。LCMに関して以下の設問に答えなさい。
(1) LCMの考えを取り入れることのメリットを3つ挙げ、それぞれ説明しなさい。
(2) 「施設のメンテナンス技術担当の立場から見た課題」および「社会資本の経営的責任者の立場から見た課題」をそれぞれ1つずつ挙げ、それらの解決策についてあなたの考えを述べなさい。

専門問題(副分野:鋼・コンクリート)
B1-1 鋼構造物またはコンクリート構造物のいずれかについて、耐久性に影響を及ぼす劣化現象を2つ挙げ、それぞれその原因について説明せよ。また、そのうち1つについてその防止策を述べよ。

共通問題
A-1 あなたが土木技術者としての業務を行ってきた際に、自らが経験した、あるいは見聞した、技術者倫理に反すると思われる事例を1つ挙げ、以下の設問に答えなさい。
(1) その事例の概要を技術者倫理の観点から、300字程度で述べなさい。
(2) その事例においては、倫理的課題はどのように解決すべきであったか。あるいは倫理的課題を解決するためにはどのような問題があったかについて述べなさい。
(3) 今後、同様の事例に直面した場合に、リーダーの立場から若手技術者にどのような助言を与えたらよいか、あなたの考えを述べなさい。

●試験結果と自己分析
私の筆記試験結果は、専門問題(主分野):60%専門問題・共通問題合計:77%でした。
主分野の2問は、60%しかできていなかったということです。厳しい結果です。
これに対して、副分野と共通問題は、4問とも同じ配点だとして、平均して94%もできていたということですね。とても高い評価をいただいたようです。
まず、厳しい評価を受けた主分野から、振り返ってみます。

専門問題(主分野:メンテナンス)
C8-1は、問題文のうち1文目(近年・・・企業のコンプライアンスが大きな問題となってきている)の意味がよく分かりませんでした。「ジェットコースターの話? 何を指しているのかよく分からんけど、この問題の答案を作成する上ではあまり関係ないよな」という感じにほぼ無視して、答案を作成しました。私は、「(1)維持管理上の問題」として、市町村における橋梁の維持管理について述べる、と前置きをしてから、‥生,されていないこと、点検や診断などメンテナンスに関する専門技術を有する技術者がいないこと、E生,鬚垢襪燭瓩陵住擦確保されていないこと、の3つを挙げました。橋梁点検の例を挙げようと思ったときも、コンプライアンスとはあまり関係ないよな、と思いましたが、あまり気にせずにそのまま答案を作成したのがまずかったのかなあと思います。最初に浮かんだとおり、ジェットコースターの溶接部非破壊検査の話などで書けば問題なかったと思います。「(2)対応をそれぞれ100字程度で」という設問はその通りに記述しましたし、「(3)妥当性」についても何を書いたか忘れましたが、しっかり書いたという記憶はありますので、やはりこの問題の答案が大きな減点を受けるとすれば、挙げたテーマが企業のコンプライアンス問題と全く関係ない(答案の中にコンプライアンスという文字がまったくなかった)ことがまずかったのだと思います。
C8-2は、難しかったですね。「(1)LCMのメリット」は、〔蟻未里覆ぜ匆饂駛楡鞍を行えること、∪鑪を立てやすくなること、LCC、LCAを最適化できること、の3つを挙げました。(2)の1つ目「施設のメンテナンス担当者から見た課題と解決策」は、未来の利用者とのコンセンサスが図れないことを課題として挙げ、自分がいなくなっても機能するLCMをやることを解決策として書きました。2つ目「社会資本の経営的責任者の立場から見た課題と解決策」は、単体で考えていては本来のLCMが達成できないことを課題として挙げ、使いやすく、管理しやすく、再利用しやすく、処分しやすいといった性能が重要であることはたぶん不偏であるが、個々の重みは時代とともに変化するので、現代の最適解と未来の最適解は変わるという認識をし、対応していくことを解決として書きました。
前にブログにも書きました通り、ベストは尽くしましたが、この2つの答案は60点(平均)という厳しい評価でしたので、まだまだ勉強不足ということですね。

専門問題(副分野:鋼・コンクリート)
メモがまったく残っていなくて、何を書いたか覚えていませんが、たぶん、「鋼構造物の耐久性に及ぼす劣化現象」として、「鋼部材の腐食」と「鋼部材溶接部の疲労損傷」の2つを挙げて、防止策についてはたぶん疲労損傷対策を書いたと思います。
やさしい問題なので、誰が書いても大差ない答案になると思うのですが、満点に近い高い評価を受けたのは、キーワードをうまく拾いきれたということかもしれません。

共通問題
これも副分野と同様にほとんどメモが残っておらず、わずかに「橋梁の耐震補強におけるアンカー工事での事例」というメモが残っているだけで、具体的に何を書いたか覚えていません。
感触としては、特によく書けたという記憶はなく、足を引っ張らない程度に書けた(70〜80点)という印象でした。試験結果を見る限り、副分野の答案が仮に100点であってもこの共通問題で88点は取れているということなので、どういうわけか予想外に高い評価をいただいたようですね。

あ〜残念。
しかし、まあ2年連続苦杯をなめさせられて、このまま退散するわけには行きませんし、困難な目標のほうが達成した時の喜びも大きいことでしょう。
来年またがんばります。

イマジン * 建設分野 * 18:28 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

再発、構造計算書偽装

またまた構造計算書偽装があったようです。
3800ページの構造計算書のうち、161箇所で「せん断破壊が起きる」との表示を「破壊しない」に改ざんし、6箇所で「NG(不可)」との表示に「OK」という紙を切り張りしたという、姉歯事件と同じ単純な手口だそうです。
建築基準法改正直前の駆け込みの物件だったようで、二重チェックの対象ではなかったようですが、民間検査機関東日本住宅評価センターによる建築確認には合格して、それとは別に建築主が利用した、耐震性などを評価する任意の住宅性能評価制度で偽装が発覚したそうです。実質、二重のチェックを行ったから発見できた偽装ということです。

まだこんな建築士がいるんですね。一昨日、改正建築基準法についてブログを書きましたが、今の方法のままでとは言いませんが、やはり大掛かりな害虫駆除が必要だと思います。二重チェックという発想もあながち的外れではないことが証明されたとも言えます。

それから、問題の建築士が設計した物件が一斉に調査されており、すでに使用停止された施設もあるようですが、私は同センターが建築確認を行った物件も同様に一斉調査させた方がいいと思います。同センターが与えた社会的不安は大きいので、重いペナルティを科すべきだと思います。
もし、民間検査機関というものが、例えば今回の横浜市には1つしかなくて、業務停止などにできないのであれば、極めて深刻な問題です。私は検査機関は少なくとも3つ以上必要だと考えます。3社以上というのは競争性の判断の目安です。検査機関にも競争が必要だと思います。
もしそれが無理だというなら、検査機関など廃止して、連座制厳罰制度とでもいいましょうか、自浄的なシステムを考えたほうがいいと思います。例えば、構造計算書の作成者(申請者)の一級級建築士のほかに、保証人にあたる一級建築士数名を連署させ、悪質な偽装が発覚した場合は、申請者は資格剥奪、連署者は一定期間の資格停止などといった、厳しい連座制厳罰による自浄能力を発揮させるシステムにしたほうがいいような気がします。
イマジン * 建設分野 * 23:40 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

改正建築基準法

今日の朝日新聞に「審査強化 着工は激減」という記事が出ていました。
構造計算書偽装問題の再発防止のために、―祥茲亮治体や民間検査機関による審査のほかに「構造計算適合判定機関」による審査を加えた二重チェック、∈蚤70日までの審査期間の延長、3階建て以上の共同住宅の中間検査義務付けなどを柱とする法改正が昨年6月に行われ、今年の6月20日から施行されたが、現場は混乱しているという主旨の記事でした。
これにより、前年同月比の着工数が、7月23%減、8月43%減と大幅に減少しているそうです。ちょっとググってみたところ、着工数の低下はこんなものでは済みそうにないですね。まだまだ下がるようです。

この事態について批判的な意見が支配的なようですが、私はプラス面、マイナス面の両方あると感じました。古来から改革と不満の噴出はセットなんですよね。春秋戦国時代、斉の管仲、鄭の子産、秦の商鞅らは歴史にその名が刻まれるほどの改革を大成功させた人物ですが、3人とも最初は猛反発を受けました。既得権を得ていた勢力からの反発だけではありません。大事なことは、真面目で優れた建築士が報われる公平性と公正性を確保できるかということだと思います。
今回の場合、現時点では,瞭鷭泥船Д奪の審査期間がものすごく長くなっている(審査体制が未熟で審査が追いつかない?)そうなので、真面目にやっている建築士も被害を受けているでしょう。だから、恩恵も享受できるようにすべきです。恩恵の一つは、二重チェックをパスした物件は信用が高まるということがあるでしょう。しかし、これだけでは不満のほうが大きいと思います。真面目で優れた建築士とそうでない建築士との間に、公平性と公正性を確保した差をつけることを考えなければなりません。

思いつきですが、例えばこんなことはどうでしょう。
「二重チェックで不適事項のなかった建築士については、次回の建築審査の審査期間を最大20日で行うことにする」
これにより、真面目で優秀な建築士に頼めば建築審査が早く上がることになるので、この建築士は仕事の依頼が増えるでしょう。設計料を上げることもできます。
昨日書きました品確法の委員会でも、真面目で優秀な技術者が報われるためにはどうすればよいか、ということが全委員共通の思いとなっています。

それから、これだけ不満がでているということは、国や役所の対応に問題があるのでしょう。申請主義という考え方があります。申請があれば動くが申請がない限り動かないという考え方ですが、「速やかに」という概念が欠けているように感じます。
無宿治
これは、商鞅が無秩序で野蛮であった秦を厳格な法治国家に一変させ、中華を統一する圧倒的な戦国最強国に押し上げる礎となった「墾草令」の第一条の書き出しにあった言葉だそうです。
民の請願や申請などの書類(治)を、役所は宵越し(宿)させるべからず(無)」(安能務著「始皇帝」より)
つまり、商鞅は住民から受けた申請はその日のうちに処理しなければならない、ということを最初に決めたのです。商鞅は「速やかな執行」を特に重視したということです。
法令や基準には作りっ放しのものが多く、執行ということが疎かになりがちです。建築基準法の改正も制定から施行まで1年間あったのに、準備が不十分だったのではないかと思われます。
商鞅は、「聖域なき執行」をやった人です。罪を犯した太子(国王の子のうち国王を継承するもの)に対しても厳罰を執行したため、この太子が国王になったときに車裂きの刑に処せられるという凄惨な最期を遂げましたが、商鞅の法はその後も生き続け、始皇帝の代に中華統一を成し遂げました。すごい生き方ですね。家族まで皆殺しにされているので、この生き方がよいのかというと、何か欠けているところがあるのかもしれませんが、商鞅の生き方、生き様には敬服いたします。
イマジン * 建設分野 * 19:48 * comments(6) * trackbacks(0) * - -

現場力

昨日、品確法委員会の分科会がありました。報告書作りの真只中で、昨日は「品質確保の現状と問題点」を中心に内容検討が行われました。
そのなかで、「現場力」という話がでました。昔はゼネコンがとびや石工など様々な技能工を直接雇用していて、仕事のない時期でも給料を払っているという時代がありましたが、今はゼネコンには人がいなくなり、下請け会社が世話役を出して、あとは人材派遣会社の技能工で賄うという世界になってきているという話をされた委員がおられました。それと、高卒と高専卒の人材が激減しているという話もでました。
こういう現場の実態に関する情報はなかなか知る機会がないんですよね。私も毎日仕事で公共工事の現場を見ていますが、市役所の工事をしているのは小さな土建屋さんなので、ゼネコンの現場とはまったく別の世界だとわかりました。
で、話を元に戻しますと、「現場力」です。公共工事品質確保法では「公共工事の品質が受注者の技術的能力に負うところが大きい」と言っていますが、直接モノを作る技能工が人材派遣となっている現状では、企業が現場力を育てることは不可能なんですよね。
産官学が集まって品確法委員会なるものを結成していくら提言を行っても、この現場を担う人たちに響かなければ意味がないだろうと、そういう議論がありました。まったくその通りです。まあ現場が全てではなく、設計品質も極めて重要ですが、現場が重要であることを否定する人はいないでしょう。
施工品質が人によるところが大きいのは言うまでもありません。技能工や土木作業員と言われる人たちの技術力が低下しているのは、冒頭に書いたとおりであり、いわば「生活が保証されなくなった」ためです。「身分と処遇の保証」がなければ優秀な人がくるはずがないという意見もありましたが、まったくその通りだと思います。
でも、急に請負金額が上がるはずがありませんので、優秀な人材を確保する仕組みを作らないことにはこの問題は解決しないだろう、などということを考えさせられました。
公営人材派遣会社・・・とてもうまく行くとは思えませんね・・・
眠くなってきたので、また明日考えることにします。
イマジン * 建設分野 * 23:58 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

橋の崩落(続報)

今日の日経コンストラクションのNEWS時事のコーナーは、架設工事中に崩落したベトナムの斜張橋と、山口県のトラス橋の2つ記事がメインでした。

ベトナムの斜張橋については、崩落直後にはPC斜張橋という情報がニュースに流れていましたが、複合斜張橋だそうです。
中央径間550mはPC斜張橋としては長すぎると思ったので、世界最長かも?とこのブログにも書きましたが、中央径間のうち中央の210mが鋼箱桁の複合斜張橋でした。
とはいっても、主たる部分はPC斜張橋なので、世界最長クラスといっていいでしょう。その工事を日本第一の企業が工事をしていて崩落させたという事実にあらためてショックを受けました。

それから、山口県のケーブルエレクション架設をしていた橋梁ですが、橋長90mの単純トラス橋だったようです。事故直後の写真では、まだ橋体がほとんどできていなかったので、トラスだとは分かりませんでした。
私としては、こちらの崩落事故にもかなりショックを受けました。というのは、単純トラスとしては90mはちょっと長い感じはしますが、まあ普通です。トラスが非常に実績の多い伝統的な橋梁形式であることを考えれば、大きな問題はないだろうというイメージです。
ですから、普通の橋で崩落事故が起きたという意味で大きなショックを受けました。
イマジン * 建設分野 * 23:53 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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