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官に新風2

図らずも3日続けて経産省の八尋さんのことを書くことになりました(7月5日の記事7月6日の記事)。今日の朝日新聞にこんな記事がでていました。
6日に経産省の人事があり、なんと八尋さんが民間出身キャリア初の本省の課長になったそうです。これは、同期トップ組にあたるそうで、ソフトウェア業界を担当する情報処理振興課長になられるそうです。
で、拍手を送りたいところなんですが、「googleに対抗して氾濫する情報を整理して引き出すための基盤を整備するという『情報大航海プロジェクト』」はどうなっちゃうの?という心配が残ります。'05.7入省ですから、まだ2年です。この期間にやるべきことをやれたのでしょうか。情報大航海プロジェクトで検索してざっと関連記事を眺めた感じでは、まだ始まったばかりのプロジェクトで八尋さんはこのプロジェクトが本格的に動き出す前に担当を外れたように映ります。
プロジェクトの途中であっても2年3年で次々に異動していく。これは国家公務員なら当然のこととして行われています。私も八尋さんとほぼ同じ時に民間から公務員に転身したものですが、前例主義、古い慣習や慣行がもらたしている弊害は非常に大きいと考えています。八尋さんのように民間から官僚となっても、2年で部署を変えられるのであれば、前例を踏襲しなければならないことが多いでしょう。
これから、民間出身の官僚がどんどん増えて、各課に数人いるのが当たり前で、50代、40代、30代にもまんべんなく民間出身者がいるようになれば、公務員も変わると思います。
なお、記事によれば、民間出身者が最も多いのは金融庁で12%もおられるそうです。中には、弁護士、公認会計士などの方もおられるそうですが、八尋さんが民間出身者初の課長だということなので、金融庁には12%も民間出身者がいるのに誰も課長になっていないということになります。これもまた異常だなあと感じました。

ちなみに、私の勤める市役所では民間経験者採用という方式は取っていません。新規採用の受験資格の年齢制限を緩めることで民間経験者も入ってきているということです。八尋さんの例では、国が八尋さんの経歴や能力を高く評価していることがわかりますが、市役所では違うようです。
「ようです」といったのは、現場で民間出身者と一緒に仕事をする生え抜きの職員は、仕事ぶりを直に見ることになるので、それを現実として受け入れるしかありませんが、人事を担当する職員にすれば、「民間経験は公務員経験に劣る」という評価の仕方をするので、民間での経験年数は、公務員としての経験年数に低減係数を乗じて評価されます。さらにおかしなことは、経験年数5年を超える分には、一律に低減係数をかけられます。これは公務員の経験も民間の経験にもかけられるものです。つまり、社会人になって5年までの経験は有意義であるが、それを超える分は最初の5年に劣る、と評価しているのです。
私の経験を例にすれば、私は社会人として10年の経験がありました。8年目に技術士(建設部門)を取得しているので、最後の2年間は技術士として責任ある立場でプロジェクトを担当していました。本市での採用時には、技術士を3つ保有していました。そして、本市の技術職(土木)に採用された最初の辞令書に書かれていた私の級や号給をみたときたいへんに驚かされました。「2級10号給」とありました。大学を卒業してすぐに公務員になった場合が2級3号給で1年1号給ずつ上がっていくので、「7年間昇格(3級にあがること)をせずに足踏みしていた」のと同様に扱われていたということです。さらに入庁後3年間は昇格試験を受けられないという条件もついているので、3年後に2級13号給まで進むことまでが確定していました。
このページの読者に建設部門の技術士の方が多いと想像してあえていうなら、私が民間で技術士として経験した2年間には、民間経験への低減係数と5年を超える経験への低減係数が2重にかけられ、「1年の経験」として扱われています。普通の職員の経験1年と、技術士の民間経験2年をイコールと評価されたのです。
まったくおかしなやり方だと思いますので、これから民間から公務員になられる方のために、こうしたものは変えていきたいと思っています。
イマジン * 公務員 * 21:30 * comments(5) * trackbacks(0) * - -

官に新風

民間の星
こんなタイトルの記事が2月8日の朝日新聞に掲載されていました。
経済産業省がおこなったキャリア(国家公務員擬鐐蠹)の中途採用に関する記事で、早大法学部卒→銀行→海外留学→関西電力→'04.7経産省入省という経歴を持つ林さん(39歳)は、製品在庫を担保に融資を受けられる「中小企業支援制度」をつくり、さらに金融機関と融資先企業との仲介役も務めることで、他行の横並び意識を刺激し、この制度の普及を推進しているそうです。
東大法学部卒→銀行→海外留学→ソニー→'05.7経産省入省という経歴の八尋さん(41歳)は、ソニーの動画配信事業を手がけていた方で、googleに対抗して世の中に氾濫している情報を整理して、引き出すための基盤を整備する「情報大航海プロジェクト」を担当しているそうです。こんな言葉も紹介されています。
ビジネスに活用できる政策でなければ意味がないし、民間企業も本気にならない。役所も変わろうと思えば変われるんだ
こうした感覚を持った方が政策立案者に加わったということは、とても有意義なことだと感じました。それでも行政機関のなかに蔓延る古い慣習や慣例は、容易には崩れないだろうと思いますが、こうした動きがより活発になっていけば、行政を内面的に改革できる日も近づくでしょう。
私も民間から行政に転進した一人として、がんばろうという勇気が湧いてきました。

新規採用キャリアの市町村研修
先月、私の勤める市役所に今年4月から新しくキャリアになった方3人が一週間の研修に来ました。会計検査院と国土交通省の2人は新卒の22歳、警察庁の方は3月まで民間企業のエンジニアだった方で28歳。みんな若く、自信にあふれた目をしていたのが印象的でした。
3人は月曜日〜木曜日までの4日間、それぞれが別々の部署に行って体験学習をし、最終日の金曜日の午前中に本市の若手職員6人との座談会を行って、そのあと市長の講和を聞いてから東京に帰るという研修スケジュールでした。この市町村研修制度ができたのは、平成9年度からで今年で11年目を迎えるそうです。
私は最終日の座談会にだけ参加させていただきました。
私自身キャリアの方にあった経験は少ないですが、キャリアと聞けば、40代で国道事務所の所長。いつもスケジュールがぎっしりで慌しく、「ゆとり」という言葉と無縁の人たち、という印象を持っていました。しかし、彼らはつい3ヶ月前まで学生かサラリーマンだったので、前述のイメージからは程遠く、志の高い若者という感じでした。
「市役所の各課の窓口で市民とのやり取りを直接目にし、現場の生の声を聴く機会はないので、本当に勉強になりました。今はまだ公務員になったばかりなので、数年後にまたこういう研修をしてみたいと思います」などと感想を漏らしていました。私からは、「これから立場が上がって責任も増せば、急速にゆとりがなくなっていくと思いますので、ゆとりを持つことを意識してください」という言葉を贈りました。
イマジン * 公務員 * 23:27 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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