<< April 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 五月の雪? | main | アクセス解析 >>

再掲 失敗学

いま、SUKIYAKI塾の掲示板では、公務員技術者のネタで盛り上がっていますが、公務員技術者も民間技術者も、発注機関も民間企業も、もうひとつ失敗を生かしていないなあと感じるので、この記事を再掲します。
昨年の7/4に掲載した失敗学で、私が「失敗学のすすめ 畑村洋太郎著」を読んで、要点等をかいつまんで整理したものです。

プロローグ
・大学教育を含めて、日本では失敗から学ぶ体験学習のように、想像力を培う演習の機会がほとんどない。これが、日本人の欠点である創造力の欠如の遠因となっている。
・ほかの人の成功事例をマネすることが、成功への近道だった時代があった。しかし、成功事例をマネすることが、必ずしも自分の成功を約束するものではなくなったのがいまの時代。いまの日本人が慣れ親しんでいる学習法では、少なくともいまの時代に求められている真の想像力を身につけることはできない。
・大事なことは、ひとつには学ぶ人間が自分自身で実際に「痛い目」にあうこと、もうひとつは自分で体験しないまでも、人が「痛い目」にあった体験を正しい知識とともに伝えること。「痛い話」というのは、「人が成功した話」よりずっとよく聞き手の頭に入る。
・人は行動しなければ何も起こらない。世の中には失敗を怖れるあまり、何ひとつアクションを起こさない慎重な人もいる。それでは失敗を避けることはできるが、その代わりにその人は何もできないし、何も得ることはできない。
・人の営みが続くかぎり、これから先も失敗は続き、事故も起こる。とすれば、これを単に忌み嫌って避けているのでは意味がなく、むしろ失敗と上手につき合う方法を見つけていくべき。

第1章 失敗とは何か
・「小さな失敗を不用意に避けることは、将来起こりうる大きな失敗の準備をしていることだ」ということを、もっと私たちは知るべき。
・三大事故は、人類がひとつの失敗から未知なるものを発見し、克服した典型例。タコマ橋落橋(1940年、米ワシントン州。設計はモイセーエフ。風速わずか19m/sで落橋)では吊橋の自励振動のメカニズムが、コメット機墜落(1954年、英。フライト中に相次いで墜落)では金属疲労のメカニズムが、リバティー船沈没(1942〜1946年、米。就航間もない溶接船が次々に破壊し、一部は沈没)では低温脆性のメカニズムがそれぞれ明らかになり、その後の発展に大きく役立てられた。
青函トンネル(1985年開通。54kmの世界最長のトンネル)は、1954年の青函連絡船洞爺丸沈没事故(洞爺丸はじめ五隻が沈没し、1430人が亡くなった。タイタニックに次ぐ史上第二の海難事故)がきっかけだった。そして、1972年の北陸トンネル列車火災事故(15両編成の列車が、延長14kmの北陸トンネル内を走行中に11両目の食堂車で火災を発生し、トンネル内で非常停止したことで避難が遅れ死者30人を出した)が長いトンネルでの安全対策意識を高め、「避難用トンネルの設置」などの知識化につながった。これは、青函トンネルにも生かされている。
・東大/畑村研究室では、後に入ってきた学生たちに過去の失敗者の名前を実名で伝えている。これには3つのメリットがある。第一は、聞く者によりリアルで強烈なインパクトを与えられる。第二は、興味を覚えたものがより詳しい情報を知りたいときに、失敗者本人から聞くことができる。第三は、失敗とは隠すものではないという文化をつくることができる。

第2章 失敗の種類と特徴
・失敗には階層性がある。それと同時に失敗原因にも同じような階層性がある。雪印乳業の失敗には、第一階層にずさんな衛生管理があり、その下層に苛酷な労働環境やゆがんだ業績主義などがあった。
・失敗原因には、ピラミッドの底辺に日常的に繰り返されている小さな失敗があり、その上層に組織運営不良、さらに上層に企業経営不良、行政の怠慢、社会システムの不適合などがあり、最上層に未知への遭遇がある。
・失敗には、よい失敗と悪い失敗がある。よい失敗は、未知への遭遇に含まれるもので、細心の注意を払っても防ぎようのない失敗を指す。よい失敗に数えられるもうひとつは、個人にとっての未知への遭遇。底辺の日常的な失敗に含まれるもので、その人の成長過程で必ず通過しなければならない失敗は、いたずらに責任追及を行うことは避けなければならない。
・失敗の原因は、〔誼痢↓不注意、手順の不順守、じ軾獣如↓ツ敢此Ω‘い良埖、制約条件の変化、Т覯萇堽鼻↓┣礎祐冑堽鼻↓組織運営不良、未知の10項目に大別できる。
・人間の歴史をひもとくと、未知を原因とする失敗に遭遇したあと、その原因とメカニズムについて賢者たちが徹底的に考えることで失敗を防ぐ手だてを発見し、その集積によって文化を築いてきた。その意味では、未知による失敗はいたずらに忌み嫌うものではなく、文化をつくる最大の糧として大切に扱うべき。
・樹木構造は、頭の整理方法として不可欠だが、目に見えない横のリンクが存在していることを見落としがちになる。組織構造に応用されている樹木構造では、意図して横のつながりの分断がよく行われ、専業化されるため、どこの部署でも同じ失敗をするという悪循環に陥る欠点も持ち合わせている。
・樹木構造の弱点を補うには、見えないリンクを知り尽くし、全体の動きをトータルに管理・監督する役割を担う存在が不可欠。
・トヨタ自動車のCE(チーフエンジニア)制度は、ユニークである。CEは、新しいクルマの開発責任者で、7万人のトヨタ社員のうち十数人しかいない。職制上は単なるスタッフでも車の開発においては重役よりも強い発言権を与えられている。
・失敗は予測できる。1件の重大災害の裏には、29の軽災害があり、さらにその裏には300のヒヤリ体験があるというのは、有名なハインリッヒの法則。

第3章 失敗情報の伝わり方・伝え方
・失敗情報の伝わり方には、次の特性がある。‥舛錣蠅砲く、時間が経つと減衰する。隠れたがる。C噂祺修靴燭る。な僂錣蠅燭る。タ析嘆修靴笋垢ぁΕ蹇璽ル化しやすい。
・ー最埔霾鵑賄舛錣蠅砲く、時間が経つと減衰する。だいたい当事者の次の人くらいまでは、失敗情報が伝わっていても、その次の人くらいから情報があまり伝わらなくなる。急激に減衰するのが普通。
・⊆最埔霾鵑榔れたがる。失敗はつい隠したくなるもの、人間心理としては当然。しかし発覚した失敗をウソをついてまで隠すことは絶対にやるべきではない。場合によっては、回復不可能な事態に追い込まれることもある。
・失敗情報は単純化したがる。失敗情報が伝達経路をたどっていくとき、その経過や原因が極めて単純な形でしか伝わらない。,汎瑛佑棒騎里幣霾鵑賄事者の次の人くらいまでしか伝わらない。
・ぜ最垳彊は変わりたがる。とくに組織内での失敗は、組織に不利になる原因を隠して、個人の責任に帰結させて収めようとする傾向がある。
・ゼ最圓録析嘆修靴笋垢ぁ戦艦大和は成果を挙げられずに撃沈されたことで「悲劇の戦艦」などと言われるが、こうして感情や義侠心に訴えることで、聞き手に覚えやすいものになるという性質がある。しかし、神話化がすぎると、一面的な見方に偏ってしまい、情報そのものの本質が見えにくくなる。
・失敗情報はローカル化しやすい。ひとつの場所で起こった失敗は、ほかの場所へは容易に伝わらない。樹木構造組織ではすぐ隣の部署にさえ失敗情報が伝わらないことは日常茶飯事。また、上下にも伝わりにくい。失敗情報が上下するとき、単なる失敗情報だけでなく失敗者の評価も同時に上下するため、自分たちの不利になる情報を隠す意識が働くことが避けられない。
・失敗情報の伝え方のポイント!
・ゝ甸囘失敗情報は役に立たない。客観的な情報は責任の所在を明らかにするうえでは重要だが、そこから何かを生み出そうとするときにはあまり役に立たない。ほとんどの事故報告書は客観的な立場で全体をみた第三者によって作成されるので、無味乾燥なものになりがち。もっとも有用な情報は、失敗した当事者本人が何をどう考え、感じ、どんなプロセスで失敗を起こしてしまったかという、当事者から見た主観的な情報である。
・⊆最圓話亮渦修靴覆韻譴佚舛錣蕕覆ぁ失敗から教訓を学び、これを未来の失敗防止に生かしたり、創造の種にしたりするには、失敗を脈絡をつけて記述することと、知識化することが重要である。知識化とは、起こってしまった失敗を自分および他人が将来使える知識にまとめること。
・O珊猝椶砲茲覽述。事象、経過、原因(原因推定)、対処、総括、そして知識化の六項目。
・づ事者が記述できないときはどうするか。失敗した当事者は平常心を失ってしまう場合もある。そんな中で失敗情報を意味あるものにするには、個人でやるならそれなりの訓練が必要であり、企業で取り組むなら専門のスタッフが必要。米ゼネラルエレクトリック社では、若い女性を聞き取り専門スタッフとして養成し、技術の発展期に活躍した人たちから当時の情報を聴くということをしている。これは、孫娘に昔話を聞かせるような気持ちで話してもらうのが目的。
・シ茲靴独稟修垢襪福失敗の当事者から話を聴きだし知識化を代行する人が注意しなければならない点は、とにかく聴くという姿勢を忘れないこと。先の六項目を順に聴いていくことが重要であり、批判することで当事者が口をつぐんでしまえば意味がなくなってしまう。当事者からの話を聴いたあとで、客観的な脈絡を立ててみると、より深い知識化がはかれる。

第4章 全体を理解する
・解を求める学習で得た知識と体感学習で得た知識は違う。機械設計では模範的知識を使っても機械が動かないことは日常茶飯事。ここで求められるのは、何百種類と暗記した解決法ではなく、それらの解決法の真髄をケースバイケースに当てはめて使い分ける応用力であり、その中でも現実に使えるのは体験を通じてしっかりと自分の中に根づいている知識しかない。
・ある先生の言葉。「勝負ごとは痛い目にあわないと身につかないという。ノウハウは多くの失敗から生まれる。他者の失敗であっても同じである。しかし、他者の失敗から学ぶには、学ぼうとする目的意識が強く、高い科学技術の基礎能力がなければ不可能である」
・まずは行動してみよう。新しいものをつくり出したり、企画を立てたりしたいなら、とにかく最初に行動して体感することだ。自分にとって未知のものを始めるとき、そこには必ず失敗という結果が待っている。これは工学の世界に限らず、どの世界にも共通していえることだ。
・失敗をした瞬間、痛いとか、つらいとか感じたらしめたもの。その瞬間に、失敗経験はその人に強く根づく。言い換えれば、新たな知識を受け入れる素地ができたということである。
・仮想失敗体験。他人の失敗などから自分の知識にして、自分がその失敗を体験したかのように行うシミュレーションを仮想失敗体験という。
・行動してみて失敗することは重要だが、知識の受入素地ができれば、毎回失敗する必要はない。失敗体験は本来必要最小限にするのが、失敗との上手な付き合い方。
・小さな失敗を知識として生かす術を知っている人は、これを応用して他人の失敗経験から得た知識まで活用して成功への近道にできる。
・他人の失敗でも自分の問題に置き換えてリアルに感じることができれば実感に近い効果が得られる。
・全体を理解することの大切さ。小さなものでいいから、できればすべて自分で最初から最後までやってみることが重要である。そうすることで、全体像を体感・実感でき、自分が関わる仕事のそれぞれがどんな過程で進められるかといった構造的なものから、どんな知識が必要かといった問題まで理解が深まる。
・偽ベテランと本当のベテランの違い。ベテランには、体験をベースにしながらも、さまざまな知識を貪欲に吸収している本当のベテランと、経験だけはたくさんしていても、なにひとつ知識化できないでいる偽ベテランの2種類いる。
・後者は、大きな失敗に加担していることもしばしばあり、それでいて組織の長を務めていたりして、横柄にふるまっていたりすることが多いので、組織にとって厄介な存在である。
・真の理解への理想的プロセス。行動に始まって知識の受入素地ができたあとは、自分だけでなく他人の失敗経験を仮想失敗体験として吸収し、さらには学習した知識を次々に蓄えていき、最終的に真の理解へといたるのが、創造力養成のための理想的プロセス。
・真の知識とは、方程式を解けるかどうかではなく、ある現象の因果関係がきちんと理解できる状態にあり、蓄えられた知識を自由に使いこなせることをいう。
・何も考えてこなかった人が突発的な事態が起こったときに、突然頭がよくなってうまく対応できるということは、絶対にありえない。徹底的にものごとを考えつくした人がいて、予期せぬ事態に遭遇したが、じつは予期していたことに近いことだったときにうまく対応できるというのが真実である。

第5章 失敗こそが創造を生む
・論理的思考のウソ。起承転結のきちんとした説明、道筋の立った説明は、聞き手に分かりやすい。しかし、人の思考のあり方を観察すると、論理的思考というのは無理がある。目的達成への道を最初からたどることは滅多にない。
・思考平面上にアイデアが落ちてくる。あるテーマが与えられたとき、人は知識、山勘、経験、好み、生き方などによって、たくさんのアイデアの種が瞬間的かつ同時に、何の結びつきも論理性もなく、バラバラに表れる。これを孤立分散仮説と呼ぶ。アイデアの種同士を結びつけていくやり方は人それぞれで、何度も繰り返しややり直しがあるのは当然。このプロセスを分かりやすく伝えるのは不可能で、まさに無限の広がりを持っている。なんでもいいから、とにかく始点と終点を脈絡をつけて結ぶことがコツ。これを失敗学では仮説立証と呼ぶ。
・創造力の優れている人は、この脈絡のつなぎ方に「思考のけもの道」ができている場合があり、真のベテランといえる。
・あるものを創造するとき、仮説立証によってとにもかくにも始点から終点までつながった状態になれば、最低限の当初の目的は達成される。これは機械設計では「いも設計」、商品開発なら「いも企画」と呼び、馬鹿にされる。機械は動けばいいというものではない。よりよいものにしていくためには結び付きを再検討してつなぎ方を変えていく必要がある。このときに不可欠なのが「仮想演習」。
・仮想演習は、早い段階に徹底的にやるのが一番。
・アイデアの種は大胆に切り捨てる。本当にいいものをつくるには大胆に切り捨てることも大事。
・創造力のセンスのある人とない人の違いは、自分の中に備えた基礎知識を応用して使いこなせるか使いこなせないかの違い。
・「思いつきノート」。常に持ち歩く。必ず日付は書く。迷いメモ、決定理由メモ、結果メモ、省察メモ、伝承メモ。
・創造的設計とは、要求機能から始まって、機能、機能要素、機構要素、構造、全体構造と進行する。機能は「課題」、機能要素は「課題要素」、機構要素は課題を解決するための「具体的な解決方法」、構造は「具体案」、全体構造は「目的達成」。

第6章 失敗を立体的にとらえる
・失敗の予兆を生かすことが得になるような経済的メカニズムが有効。
・例えば、「環境」という言葉は企業を評価するキーワードにまで地位を高めたが、少し前までは企業の営利活動と相反するものと一般的に考えられていた。これと同じように、「失敗」が企業を評価するキーワードになれば、より建設的な社会システムとなるだろう。
・「失敗は起こって当たり前」ととらえ、積極的に活用する社会システムはないどころか、発想からして取り入れられていない。「失敗学」が体系的に進化し、経済学や会計の専門家がもっと研究に加われば、失敗を積極的に見る社会システムが構築されていくのではないか。
・二重事故、三重事故は、事故の被害を拡大させる、あってはならないことである。この原因は「思考停止」。失敗を犯したときにパニック状態になって、冷静な判断力を失う。これにより、日常なら起こらない初歩的なミスを重ねて、重大な二重事故、三重事故を引き起こす。必要なことは、「訓練失敗」を組み入れること。避難訓練や消防訓練などがこれにあたる。
・「司法取引」。日本にこの制度はなく、アメリカの制度である。日本では、責任追及と原因究明が同時に行われるが、これでは、失敗情報は隠れたり、ゆがめられたりする力が働くので、真の失敗原因は見えなくなってしまう。これを防ぐには、「責任追及」と「原因究明」を分離するしかない。その1つの手段がアメリカの司法取引制度。犯罪や失敗の渦中にある当事者に「免責の保証」を与え、これと引き換えに真相を語らせるシステム。
・「懲罰的賠償制度」。これもアメリカの制度で、意図した失敗や隠蔽された失敗などに対して、毅然とした態度で重罰を与えるもの。知的所有権侵害を例にすれば、日本では実害相当額しか賠償されることはないが、アメリカでは保険で賄いきれないほどの多額の罰金を科し、他の企業に警鐘を鳴らす、一言でいえば見せしめにするやり方である。

第7章 致命的な失敗をなくす
・思考停止とほぼ同じ類の問題として、マニュアル教育の不備がある。マニュアルには、こうやるべきという管理者にとっての理想的な方法が詳細に書かれているが、作業者にとってはこれでは不十分で、マニュアルから外れたときに起こる問題を教え込まないことには、大失敗を誘発しかねない。
・利益追求の弊害。じつは、売れ行きのよい商品を有して、大量生産を強いられている場所に不思議と事故やトラブルが集中する。
・すべての技術は、萌芽期、発展期、成熟期、衰退期を通る。発展期から衰退期までの期間は一般的に30年程度であり、人間のサイクルと強い相関をもっている。つまり、最適ルーチンが完成する前の失敗経験を知っている、技術を最も熟知した技術者が現場から離れるときに、衰退期を迎えるのである。
・単純な理由で致命的な失敗が起こる原因を簡単にまとめると、ゝ蚕僂成熟していること、大増産、もしくはコストダウン対策やリストラ策がはかられているところ、の2つである。
・システム全体を理解していないものが、システムの改革を行うときに、ある局所だけは最適だが、システム全体としては最悪な改革をしてしまうことを「局所最適・全体最悪」という。
・「局所最適・全体最悪」を防ぐには、システム全体を理解させる全体教育を行うこと。
・TQCもISOも時間とともに本来の意義が忘れ去られ、必要な書類を作成するだけのルーチンに成り下がってしまう。
・俗に「せんみつ」というように、創造的な挑戦で成功するのは、千のうち2つか3つくらい。
・労働災害の罹災率は、リーダーによって3倍違うといわれている。これは、優れたリーダーシップによって、本来発生すべき罹災(失敗)のうち、三分の二が未然に防止されているということである。

第8章 失敗を生かすシステムづくり
・失敗を生かすには、失敗情報をたくさん集めるということよりも、「知りたい中身」を「欲しい形」で伝えることが重要であり、「知りたい人」が「知りたいとき」に、こうした情報を入手できる「失敗データベース」は非常に有効である。
・伝承。成熟期に入ってきた新人は、ムダが省かれた組織・技術しか知らないため、創造力・応用力が身につかない。萌芽期を体験したベテランと新人とのあいだに、こうした部分を伝承させるシステムづくりが重要である。
・失敗を生かすと得になる仕組みづくり。企業のバランスシートに「潜在失敗」という項目を追加したり、司法取引、懲罰的賠償制度などを社会システムに取り入れたりしていく必要があるのではないか。
・失敗博物館。ー最埔霾鵑亮集、⊂霾鵑糧信、情報の伝達、ぜ最圓亮詑慮魁↓ゼ最團灰鵐汽襯謄ング、失敗学の研究機関としての役割。

エピローグ
・失敗を恥や減点対象としても、起こった失敗が隠蔽されてより大きな失敗の種を成長させるだけ。それよりも、失敗の実態をきちんと見すえながら、次の失敗が起こらないシステムをつくるべき。真の創造は、起こって当然の失敗からスタートする。

おことわり
上記の内容は、「失敗学のすすめ 畑村洋太郎著」を私が読んで、要点等をかいつまんで整理したものです。できるだけ原文の表現を用いていますが、簡略化のため、一部は原文と異なる表現にしているものもあります。
なお、この書籍の考え方をもとにした、「失敗知識データベース」というものが、科学技術振興機構(JST)から無償提供されていますので、紹介しておきます。

失敗知識データベース  http://shippai.jst.go.jp/
イマジン * 人・知恵 * 05:47 * comments(3) * trackbacks(4) * - -

コメント

同じ本(講談社文庫)を18年に読みました。技術士試験を受験する前に。でも表紙が違うようですね。「敗」に×がついたりしていませんでした(笑)。こちらの方が印象的ではありますが・・。
さて、私はイマジンさんのように要約など作らず、読みっぱなしでしたが、これとともに『重大事故の舞台裏−技術で解明する真の原因−』(日経BP社)という本を読みました。
アスベスト問題、福知山線事故、三菱リコール、回転ドア事件などが題材でしたが、「失敗の事例」をさらに認識した覚えがあります。
「特許」に法則があるように、「事故」にも法則がある・・失敗が繰り返され、『失敗学』が必要とされる背景を。kmatsu
Comment by kmatsu @ 2008/06/01 9:22 AM
失敗から学ぶことって大事ですよね。
しっかり受け止めて、見直す。改善する。工夫する。
これってとても基本的なことで、それほど困難なことでもないのに、受け止めることすらなかなかできないもんだなあと思ったので、再掲してみました。
Comment by イマジン @ 2008/06/02 4:28 AM
あだちさま
6/17にある宗教に関する書き込みをされていましたが、このブログはそうしたものを載せないことにしておりますので、削除させていただきました。
Comment by イマジン @ 2008/06/18 1:31 AM
コメントする









トラックバック

成功を加速する名言

成功を加速する名言
From 成功を加速する名言 @ 2008/06/01 8:43 AM

子供を伸ばす子育て,教育の名言

子供を伸ばす子育て,教育の名言
From 子供を伸ばす子育て,教育の名言 @ 2008/06/01 10:18 AM

【労働災害】についてブログや通販での検索結果から見ると…

労働災害 をサーチエンジンで検索しマッシュアップした情報を集めてみると…
From 気になるワードを詳しく検索! @ 2008/06/05 10:21 AM

成功を加速する名言

成功を加速する名言
From 成功を加速する名言 @ 2008/06/07 6:16 AM
このページの先頭へ